【野球のルール】守備妨害(インターフェア)とは?あっと驚く事例も紹介!
守備妨害とは、守備を試みた野手を阻止したり、遮ったり、困惑させたりする行為を意味します。
守備妨害というルールは、「ルールを理解している人の場合でも判断に頭を悩ます」なんて事も言われています。
実際に高校野球なんかでも、審判が守備妨害のルールを勘違いし、混乱を招いたなんてことも過去にはありました。
そんな守備妨害について、過去の事例なんかも交えて説明していきます。
守備妨害(インターフェア)とは?
守備妨害は、攻撃側選手による妨害、審判員の妨害、その他の人の妨害という3つに分類して判断されます。
ちなみに、守備妨害が生じたケースでは、基本的にはボールデッドになります。
ボールデッドというのは、試合が止まり、プレーが無効となる時間を意味します。(※デッドボールとは全く違う意味なので注意です。)
審判員はタイムを宣言してボールデッドとした上で守備妨害(インターフェア)を宣告し、必要とされる対応をとります。
では、3つに分類された守備妨害のルールを1つずつ見ていきます。
攻撃側選手による妨害
攻撃側選手による妨害として、打者の妨害、走者の妨害、その他攻撃側選手の妨害があります。
打者の妨害というのは、打者がバッターボックスの外に出るかまたはなにかしらの動きを基点として、本塁での捕手のプレー並びに捕手の守備もしくは送球を妨害した【捕手に対する妨害】、
打者が打つか、バントしたフェアの打球に、フェア範囲の中でバットがもう一度当たる【打撃後の打球に関する接触】、
そして
打者がスリーフットラインの外側(向かって右側)あるいはファウルラインの内側(向かって左側)を走って、一塁への送球を捕らえようと試みる野手の動きを妨げたと審判員が承認したケースの【一塁手への妨害】があります。
2014年の阪神対ソフトバンクの日本シリーズでもあったプレーですね。
阪神の西岡選手が併殺を食い止めることを願ってスリーフットラインの内側を走行したとして守備妨害と判定されました。
日本シリーズ史上最も後味の悪い試合とも揶揄されますが、ルールはルールです。
極端な話、キャッチャーの前にゴロを打ったとして打者走者がファウルラインの内側を走っていればキャッチャーは打者走者にボールをぶつければいいのです。(笑)
ルールではそれでアウトになるので。
走者の妨害
走者の妨害に関して、次に示すようなケースは走者の守備妨害とされていて、原則的にはその走者はアウトになります。
・ファウルエリアを動いている打球の行く手を、意図的に狂わせた場合。
・走者が野手に接触していないフェアボールにフェアエリアで接触した場合。
・走者が打球を処理しようとしている野手を避けなかったか、または送球を故意に阻害した場合。
その他、攻撃側プレイヤーの妨害に関しては、アウトになった直後の打者あるいは走者、または得点したばかりの走者が、味方の走者に関する野手の次の行動を妨害した場合や三塁もしくは一塁のベースコーチが、帰塁しようとする走者をサポートしたり、離塁しようとする走者に触れたりして、走塁を肉体的に補佐した場合などが挙げられます。
審判員の妨害
審判員の妨害は以下の通りです。
・球審が捕手の送球を妨害したケース。
⇒各走者は、投球当時の占有塁に戻されます。
・審判員が、まだ野手に接していないフェアボールにフェアエリアで触れた場合、または投手を含めない内野手の股間や横を通過していないフェアボールに触れたケース。
⇒打者は走者となって一塁が与えられます。
そういった末、塁を明け渡さなければならなくなった走者は進塁が認められます。
簡単に言うと、内野手より前にいる審判員にボールが当たった場合はボールデッド(プレーの停止)であり、内野手の股間や横を通過して守備機会があったフェアボールに触れた場合においてはボールインプレイ(プレーの継続)となるのです。
こちらについては、プロ野球の試合でも審判が間違うくらいですからしっかりと覚えておく必要があるルールです。
その他の人の妨害
その他の人の妨害は以下の通りです。
・グラウンド内にいる警備員やカメラマン、ボールボーイなどがフェアボールに触れた場合。
⇒避けようとしたが避け切れなかった場合は、ボールインプレイですが、故意と判断された場合は直ちにボールデッドとなります。
・打球や送球に対して観客が妨害した場合。
⇒審判員は、その行為がないとすれば競技はどのようになったかを見定めて、ボールデッド後の処置を決定します。
飛球を捕らえようと試みる野手を疑う余地なく観客が妨害した場合には、打者にアウトを宣告します。
守備妨害については、複雑な部分もありますが知識として身に着けておくと周りから一目置かれることでしょう。
以上、【野球のルール】守備妨害(インターフェア)とは?あっと驚く事例も紹介!でした。